「おおかみこどもの雨と雪」を観ました
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映画について書くのが久しぶりになってしまいました。
先日「おおかみこどもの雨と雪」をやっと観ました。
公開当時から非常に評判が高かったのでぜひ劇場に行きたかったのですけど。。。以下簡単な感想。相変わらず分かり易くあらすじを書くことができない…、よって感想も、読んでもよく解らない…て文になりました…。。。
雨と雪、は映画のタイトル通り、おおかみの子供。でもちょっと違うのは、人間とおおかみの間に生まれた子供っていうこと。母が人間の「はな」、お父さんがおおかみです。
はながこのおおかみおとこと出会った時は彼は人間の姿をしているけど本当はおおかみなのです。
アニメなのですが、はなの声優を務めた宮崎あおいちゃん、とても良かったです。
雪が降った日に生まれたのが姉の「雪」、雨の降る日に生まれたのが弟の「雨」。
でも、このお父さん、なぜか「雨」が生まれた日に姿を消してしまう。その日の夕方にはながやっと彼を見つけた時、彼はおおかみの姿で川で溺死し、その遺体がごみ収集車に運ばれていくところでした。なぜ彼が姿を消し、川に行ったのか。なぜ死んでしまったのか。それは分かりません。
ストーリーの中で出てくるのが、はながはなと命名された理由をおおかみおとこに話すシーン。「私が生まれた日に庭に花が咲いているのを見つけたお父さんがはなと付けたの。花のように、辛いことや悲しいことがあってもいつも笑っていられますようにって。だからわたし、お父さんのお葬式でも泣かなかった。ずっと笑っていたの。そうしたら親戚の人たちは不謹慎だ!ってわたしを怒ったの。不謹慎だったのかな、わたし。」おおかみおとこは「不謹慎なんかじゃないよ」って答えるのです。
まさかはなは自分の子供も幼いころから父親がいない状況で生きていくなんて思っていなかったと思う。きっと自分がしたような悲しい思いはさせたくなかったと思う。はなは、そのあと、雨の降る中部屋で泣きじゃくっているけど、「なんで、どうして」って言う言葉は彼女から出てこないんですよね。私だったら「なんで、どうして」って絶対なるだろうなって思った。
その日から母と子供二人だけの生活が始まります。
雨と雪は人間だけどおおかみでもある。二足歩行していたかと思えば、おおかみの姿で兄弟喧嘩をしたりする。はなは子供たちには「他人の前ではおかみの姿にならないでね」と言い聞かせながら育てます。
暫くして親子は住んでいた街を離れ、自然に囲まれた田舎へ引っ越します。姉の雪はとっても活発で強気な女の子なんですが、弟の雨は泣き虫でちょっと弱い感じの男の子に育っていきます。
変化が訪れるのは、雪が小学校に通い出すあたりからです。
学校という小さな社会に触れて、はなは自分が女の子らしくないことに気付いていく。周りの女の子たちにとっての宝物はかわいいキラキラしたビーズだったりするけれど、雪にとっての宝物は自分が捕まえた昆虫や蛇でした。それを周りの女の子たちに自慢げに披露したとき、女の子たちがキャーッて叫ぶのを見て、「自分はなんか違うんだ…」て気付くんですね。おおかみの姿で外を駆けずり回って虫や蛇を捕まえるのが大好きだったのに、「人間として生きて行こう。おおかみとしては生きて行かない」と決めるんです。
一年後に一個年下の雨も小学校に通い始めますが、内気な彼は学校に馴染めずその内学校には行かなくなる。代わりに、家の近くにある大きな森に通うようになります。そこにはその森を治めている王様(キツネ)のような存在がいて、彼はそのキツネを「先生」と呼び野生で生きる動物としての生き方を学んでいく。小さいころとはまるで真逆になって行くんです。人間の子供が読む童話に出てくるおおかみはいつも嫌な役として登場する。だから人間に苛められる。雨は「だから僕、おおかみなんて嫌だ」って泣いているような子供だったのに。
皮肉のようにも思えるのが―雨はお父さんそっくりに育っていくんです。物語の中のとあるシーンですが、冬の日、見渡す限り雪が降り積もった中を親子が遊ぶシーンがあるんですけど、その時、雨が川に溺れるんです。もうその時のはなは…。個人的な感想にはなってしまうのですけど、はなが雨を大事にする気持ちって言うのは、やはりどこかに今は亡き夫の姿を見るからじゃないかな、と思うのです。もちろん雪にも雨にも同じように惜しみない愛情を注いで育てているんだけれど。
ラストは、森を治めていた王様が台風によって亡くなり、その王様のあとを雨が継ぐ、というところで終わる。はなは「行かないで、わたしはまだあなたに何にもしてあげられていない」って泣き叫ぶんですけど、雨は行ってしまう。はなが、山の頂に登って遠吠えをする雨に、「元気で、生きて」って大声で叫ぶところは…「元気で、生きて」って言うのは…この映画全体を通して伝わってきた一番のメッセージかな…。
色々書ききれてない部分がありますけれど、毎日を、日々を、丁寧につつましく送っていくってこういうことなんだなって思いながら観ました。「母は強い」という部分もあるけど、やっぱり「生きる」っていうのは良い悪いじゃなくて、ただただひたすらすごいなっていうのを感じました。