『名探偵コナン 純黒の悪夢』に見る、組織に生きる個人のあり方
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タイトルの通り、『名探偵コナン 純黒の悪夢』を見てきました。雑感をまとめておきます。
一言でまとめると
組織の中で個人はどう生きていくべきか。
少年たちと出会ったキュラソーの心の変容と決断、行動に至るまでの過程が描かれた作品でした。
今回のバロー、キュラソーの結末も含めて結構メッセージ性が強い作品に感じたわ。能力を買われて組織に入って、組織の言うがままに働いてきた人が、ふとしたきっかけで自分の声に耳を傾けるようになって、最後はその意志に従って行動するっていう。白から何色にでもなれるっていう
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
本作に垣間見る組織と個人のあり方
本作には様々な組織が登場し、それぞれが抱える理不尽さ、個人の生きづらさが描かれています。
今回の話では組織と個人のあり方みたいのがよく描かれてたと思う。黒の組織に限らずFBIとか公安とか警察とかね。みんな組織に属する人で、組織の中で生きてるけど、その中でもそれぞれ個々に想いや信念があったりして。目暮警部が公安に協力するとことかね
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
目暮警部は「こんなときに組織の違いで争ってる場合じゃない。協力しよう」的なことを言っていました。組織という集団において、時に意に介さない理不尽な出来事に多く遭遇するでしょう。物語中盤、警部が属する捜査一課は公安に捜査権を奪われてしまいます。それでも事件解決という目的のために、警部のブレない意志が見られたシーンです。様々な圧力のかかる組織の中で生きていくには、この”ブレなさ”みたいなものがとても大切な気がします。
そういう目線で各シーンに解釈をつけていくと、目暮警部のシーンに限らず色々出てくる映画だったんじゃないかなと思ったわ。ジンは組織にとっては有能だけど、嫌な上司だよね
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
ちょっとでも失敗したらor疑いがかかったら即クビ(殺害)なジンの兄貴。自分の上司だったらと考えると怖すぎです。さすがは黒の組織、まさにブラック(笑)
そう考えると、今回の映画はキュラソーが人間らしさを取り戻し、ブラック企業を辞める話だったのかもしれませんね。
赤井と安室が戦うのも、組織同士の権力争いみたいなしがらみがあるからなんだよね多分。実際には共通の目的なのに。あれこれ戦う意味ないんじゃね?って笑っちゃうような話なんだけど。個人で判断すれば誰でもわかることが、組織になって鈍感になるとわからなかったりする。現実にもある話だと思うわ
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
組織が大きくなればなるほど、鈍感さは増していくように思います。組織に属しているからこそ、個人が指針を持って行動すべきなのだと思い知らされます。
この映画が伝えたかったこととは
上述の通り、様々な組織やそこに生きる個人が描かれている本作。中でも最も大きな動きを見せたキュラソーが、この映画の主題と言えるでしょう。
そこで今回の主題というか、主役と言えるキュラソーに話を戻すんだけど、やっぱり組織の言いなりじゃ色々なものを失うよってことだよ。子供達の命とかね。そういう意味ではキュラソーが◯んだ結末には賛否があると思う。そこは彼女本人の決断だからどちらが正しいとかではないけど
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
物語終盤、キュラソー属する黒の組織の思惑によって、少年探偵団の子供達が危険に晒されます。キュラソーは、組織の言いなりだった時とは違う自分、笑顔でいられる自分に気づかせてくれた少年らへの想いから、ついに一歩を踏み出します。
結末はあくまで結末なので、決断する時には何もわからないのが常だよね。だからあそこで単純なハッピーエンドにしなかったのは、見てる人達に問いかけるためだったのかもしれない。命を落とすくらいの危険があっても自分を変えてくれた何かを信じて突き進むか、組織の言いなりでいるかっていう
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
キュラソーは、新たに生まれた大切なものを失わぬよう、組織に従い続けることをやめる決断をしたのでした。人の価値観は日々変わっていくものです。最初は親など身近な人の価値観のもと育ち、その影響を大いに受けますが、生きていくうちに人との出会いや経験を重ねて、少しずつ、時には劇的に変わっていきます。自分の価値観が、組織の価値観とズレてきたと感じたときが、新たな一歩を踏み出すチャンスなのかもしれません。
本作『純黒の悪夢』は、「組織の中で個人はどう生きていくべきか」という問いに対し、キュラソーの心の変容と決断、行動を描くことで一つの答えを提示しているのです。
キュラソーが観覧車の中で「このまま待ってれば組織に戻れる…」って呟いたところと、灰原に何故助けてくれるのかって聞かれた時に「なんでかわからないけど居ても立っても居られない」って感じの答えしてたのが印象的でした
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
このまま待っていれば組織に戻れる……
くっ……確かに黙って組織に属していれば安泰……
会社を辞めて新しいことを始めたいけど踏み出す勇気がない今の自分にとって、とても重い台詞だ……
最後に言い忘れたこと
今回のバロー、マジ哀たそクンカクンカって感じだった……
— あいたん (@aitanprpr) May 1, 2016
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