読書ログ(2016年1冊目〜5冊目)

以前、にっけさんが投稿されていたこちらの記事にインスピレーションを受け、

私も真似っこしてみることにしました。

にっけの読み終わった本、いりますか?

https://nikkech.com/book/post-14979/

 

ということで、私も読書ログとともに、

お譲りしたい本をご紹介していこうと思います。

どうしてこんなときにさえ私は善良な人間でいられないのだろうか。

文字を「書く側」の人間であれば、自分の言葉だけで形成された世界と、現実世界の狭間で
やりきれなさに悔しさを覚えたことは誰だって経験したことがあるのではないだろうか。

本作品は、文章を「書く側」にいる女性に心酔した文章を「読む側」の男性との恋愛物語である。

これほどコンテンツの種類があふれるようになった今、
何かに特化して作品を好きになるということが難しくなっていると私は感じるのだけれど、
「言葉」や「表現」だけは別で、それは、本であっても、映画であってもドラマであっても
「あ、この言い回し好きだな」って表現や言葉の選択は
たいてい同じ脚本家さんや作家さんが担当されていることが多い。

この作品から私が感じたポイントは2点。
「表現に抱く好感は人間関係に通ずる」ということと、
「完璧な恋愛にはならないように、神様は試練を与える」ということだ。

まず1点目の「表現に抱く好感は人間関係に通ずる」という点については、
われわれ人間は「意志」を表示するためのツールとして「言葉」を用い、
それに所謂「個性」を付加して「表現」をするが
表現は人柄が100%反映された行動だから、それに対して好感を抱けば、
たいてい人間関係も良好になる。
この作品はいずれの出会いも、女性の表現に男性が惚れ込んで恋愛に発展しているが、
つまりそういうことなのだろうと思う。

そして、2点目の「完璧な恋愛にはならないように、神様は試練を与える」というのは事実。
美人薄命なんてよく言ったものだけれど、
人生に完璧なんてあり得ないのだということを、
作品を通じて実感した。

そのために、どれだけの言葉を、誰に向け残すか。
それこそが、私がこれからの人生を豊かにするために考えることが出来る
少ないことのひとつなのだと思った。

文章を「書く側」の人間におすすめいたします。
あなたが紡ぐその言葉に救われ、愛を抱く人がいるのだということを
この作品で充分に伝えたいから。

ストーリーだとか背景だとかをすべて排除して
われわれが生きていく中で当然のように意識し、
解決に導かれることのない永遠の課題として
残されているものについて書き連ねられている作品。

一番心に響いたストーリーは、
同級生の妹が誘拐されるということについて考えられている部分。
「俺、もう二度とあいつのことからかわないことにする」
犯人の行為を間接的に肯定してしまうからくりに
簡単に世の善悪だなんて判断することなどできなくて
価値観の違いだとか、環境の違いなど
日常になんら影響を及ぼさない小さな衝突が、
取り返しのつかない問題が起きない限り明るみに出ないところに問題があって
それを解決することだなんて誰にもできなくて
物事は表面的な問題以上に根幹をとらえて解決しなくては
どんなものでもその場しのぎの正義感に過ぎないだなんてなんて残酷な仕組みなのだろうと思う。

はっきりといえることは、誰にも嫌われない人生だなんてありえないことで、
正しいだけの人生なんて絶対歩めないんだということだ。
そのためには自分の正しくない部分を正しくないんだと自覚すること。見栄を捨てることそのくらいしか個人としてできることはないのだろうなと思った。

昔、宮藤官九郎脚本のドラマ「うぬぼれ刑事」で「お前に捕まった犯人は幸せ者だよ。」というセリフを思い出さずにはいられない作品だった。
人を殺すこと、特に人を殺すことはいかなる理由の元にも成立してはならない行為だ。
だが、その事件に至るまでの経緯を知らぬ者に、騒ぎ立てる責任のない野次馬根性も同様に許されるものではないこと、
どの人生にも必ず終わりはやってきて、それが最も穏やかな方法でなくてはならなくて、
それでいても、必ず悲しみが伴うのだと分かり切った現実に当事者となってからどう向き合っていくのか改めて考えさせられる作品だった。
作者の「傷つきやすくなった世界で」という作品の中で、マスコミによる面白半分に民意を煽るような報道に対する非難を、愉快犯を例にされていたのを読んで以来、それは私の価値観の形成の一助に確かになっているのだけれど、その考え方がこの作品の中でも終始貫かれていて、きれいに片づけるだけが正義でないことをまた実感させられた。
著者 : 綿矢りさ
河出書房新社
発売日 : 2012-10-05
物心ついたころには親がレールを敷いていてそこを母親というエンジンで走る。それは私の数年前と全く同じだった。
世の中には無数の種類の人生があるけれど、そのうち、「親の期待に応える人生」と「親の期待を裏切る人生」の二つがあって、前者は成功の後に失敗がやってきて、後者は失敗の後に成功がやってくる。
どちらが幸せかだなんて誰にもわからないのだろうけれど、
親の期待を裏切るということは、当の本人が最も罪悪感が薄くて、相手に与える喪失感が心を奪うものだっていうことを私は知っている。
そして、きっと親が言うとおりに生きたほうが、自分自身への喪失感も少なくて済むのだということを私は知っている。
人生は難しいね。転がり落ちるトリガーは、きっと他のだれかが同じことをしていたら、鼻で笑うようなとても簡単な思い込みなんだよねいつも。
どこか遠くて近い「夢を与える」
読み応え充分な作品。
自分の身体を洗濯機だと思え。
それが一番の衝撃だった。
コーヒーで洗濯物を洗いますか?と。
私の身体はビールとコーヒーで洗われているが、
そろそろ水でも洗浄しないとな。
締めくくりの「きれいになるということはシンプルになるということ」という帰結に感動した。
私は間違っていない。間違っていないよ。

譲ります

この世の全部を敵に回して (小学館文庫)

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最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム

最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム”の暮らし
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私とオフ会等で直接お会いできる方を最優先としたいと思います。
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今後も5冊読むごとに、読書ログを更新していこうと思います!では!!