新世代のロボットアニメ5選【その1】世の中に存在する良く作られた物語の多くは人間賛歌である。『ゼーガペイン』

どうもあいたんです。今回からは、「新世代のロボットアニメ5選」と題し、2000年以降に放送されたロボットアニメに絞って、作品を紹介していきます。

第1作目はサンライズによるオリジナルロボットアニメ『ゼーガペイン』。サンライズと言えば「機動戦士ガンダム」をはじめとする数々のロボットアニメを制作したスタジオ。その中でも選りすぐりの一作をここで紹介します。
本作は、「意味がわからなくてもいいからとりあえず6話までは見てくださいお願いします」としか言えないくらい何を言ってもネタバレになってしまいそうなので、作品を見てからこの記事を読んでいただけたらと思います。
もう一度言います。とりあえず6話まで見ましょう。
 

作品概要

本作は、今まで自分が現実だと思って見ていたものが実はすべて単なるデータでしかなかったとしたら……というお話。
普段見ている日常は現実の世界ではなく、人間が記憶や思考・人格・肉体などをデータ化した「幻体」として存在しているだけの世界にすぎなかった。すべての人間が「幻体」として生きることを余儀なくされ、肉体を持たない存在となってしまっている世界。本作は、そんな世界で人間が肉体を取り戻すための戦いを描いたSFロボット作品である。
 

世の中に存在する良く作られた物語の多くは人間賛歌である

肉体を失うというのは一見悪いことにも感じるが、逆に言えばデータが保存されているサーバー本体やデータそのものが破損しない限り”永遠の命”を手に入れたということになる。当然、作中ではそのままでいることを望む人物もいた。しかし、それでも主人公はもとの肉体を取り戻すという選択をする。
最終回には主人公の「実を言うとサーバーの中で永遠に生き続けるのもありだったと思う。けど俺には本物がやけに眩しかった。本物の青空、本物の花や波や風。俺は世界のありとあらゆるものと、ガチンコで触れ合いたかった。そのためなら限りある命でもいいって思ったんだ。」という台詞があるため、本作のメッセージを”本物のほうがデータ(幻体)より優れている”とか”肉体のほうが精神より重要である”というような唯物論的な解釈をする方もいるかと思うが、私の解釈は少し異なる。最終的に本作で人間は本物の肉体に至ることに成功するが、それを決断・実行したのは幻体の人間である。つまり、データ上の人間と物質的に本物な人間の間には優劣はなく、等価なものとして表現されている(物質的に本物な人間のほうが優れているということが本作のメッセージであるとしたら、幻体の人間は肉体にたどり着けなかったはずである)。
そのため、筆者はむしろ、人間が真の肉体に到達したという結果よりも、”人間自身で悩み、考え、自分たちの在り方を選択した”という過程に価値を置いているのではないかと思った。本作のタイトル『ゼーガペイン』には、“是我が痛み(これ わが いたみ)” という意味が込められているそうだ。自分の痛みを自分の痛みとしてきちんと受け止めることの大切さや、そうしてつかんだ結果はどのようなものであれ素晴らしいものに違いないという、人間賛歌が描かれているように私は思う。
 

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